ギケイキ
町田康 ギケイキです。この作品は要するに義経記でした。源義経のお話しを現代語訳したものですね。ノリは三谷幸喜の清洲会議のような軽いノリです。
義経はんは京都のお生まれなので全編京都弁?かと思いきや、いまどきの若い兄やんが使うようなセリフが混じっているし、〜どす。も出てこない。どっちかつうと泉州弁か河内弁ですね
「たんねてなはんのか?」などひらがなのセリフが多いんで関西以外の人には読みにくいかも
極め付けは以下のやりとり
A「こらっ、静かにせぇ」
B「なんでやねん」
A「ここでお前 中略 えらいこっちゃで」
B「それもそうやな 中略 後で病院行こ」
A「だあってぇ」
お判りいただけるだろうか?
最後のAのセリフの意味
普通に読むと「だって」が訛ったと思いますよね、会話の流れとしては不自然ですが
実際にはAが言ってるのは
「黙ってぇ」なのです。
印象に残ったので抜粋しました。
本書中の言葉づかいに劣らず下品さにあふれる作品でした。それがまたいいところでもありますが
そんな訳で少しだけ歴史の勉強になる一冊でした。